作品情報
ABOUT
序説
伝説的テレビシリーズの
劇場版第二章が、
早くも動きだす。
フジテレビの人気アニメ枠「ノイタミナ」で2006年に放送された『怪~ayakashi~』の一編「化猫」から派生し、翌年にテレビアニメシリーズとして放送されて以降、18年の時をわたり根強く愛され続ける『モノノ怪』。2024年には初のアニメーション映画『劇場版モノノ怪唐傘』が公開され、待ちわびていたファンの熱狂に押されて驚異のロングラン上映を記録した。そして2025年3月――早くも続編となる第二章「火鼠」の公開が決定!
『モノノ怪』の真骨頂である和紙テクスチャを活用した絵巻物のように絢爛豪華な世界観、主人公・薬売りのミステリアスな魅力など、独創的かつ密度の濃い映像美はそのままに、第二章では物語がさらなる発展と深化を遂げる。世を統べる天子のお世継ぎを巡り大奥内でうごめき出す家柄同士の謀略と衝突に焦点を当て、翻弄される女たち――その心に渦巻く葛藤や苦悩を一歩踏み込んで描写。業火のごとく燃え上がる情念はやがて異形の存在・モノノ怪を産み落とし……。
大奥が再び危機に見舞われるなか、“退魔の剣”を携えて薬売りが推参。新たな闘いが始まる。
物語
全てを焼き尽くすまで、
決して止まらぬ妖ー火鼠
モノノ怪・唐傘との壮絶な戦いから程なくして、再び大奥に現れた薬売り(神谷浩史)。その大奥内では、先の事件の余波で変化が生じていた。総取締役だった歌山の後任となった名家の出身・大友ボタン(戸松遥)は、規律と均衡を重んじて厳格な采配を振るう。その結果、天子(入野自由)の寵愛を一身に受ける叩き上げの御中臈・フキ(日笠陽子)との間に亀裂が生じ、両者の溝は深まるばかり。天子の正室である御台所の幸子(種﨑敦美)が産んだ赤子の後見人選定が進む中、フキに訪れる状況を一変させる大きな事態。表を取り仕切る老中大友(堀内賢雄)にとって都合の悪い火種である “望まれぬ子”を身籠ったフキに、男たちの策謀が次々と迫る。
錯綜する思惑、やがて暴走する“火消し”の策略……。時を同じくして、突如として人が燃え上がり、消し炭と化す人体発火事件が連続して発生。モノノ怪の仕業とにらんだ薬売りは事態を収めようとするが、群れで行動し、神出鬼没の怪異に手を焼く。この怪異の正体は「火鼠」の子供たちで、彼らはただ人を襲うだけではなく同時に母を探しているようだが、本体である火鼠の母親はなかなか姿を見せない。火鼠は何故、赤子を狙うものたちを襲うのか。自らを燃してもなお止まらぬ火鼠の情念がもたらす悲劇とは。
薬売りはその謎を解き、モノノ怪を斬るための三様【形・真・理】を突き止めるべく大奥に巣食う闇へと足を踏み入れていく。